本と音とそれから語学、私ブログ。

自分の思いを一つ一つ紡いでいく。

ふたご

 

 投稿も早いことで、もう五回目。

今回のお話は、

私がエッセイを書くにあって

参考にした作品についてです。

それではお付き合いください。

 

『読書感奏文』

 毎月、文學界という雑誌に

掲載されるエッセイ。

その作者は私の大好きな

世界の終わりのピアニスト、

Saoriちゃんこと、藤崎彩織さんである。

 

突然ですが、ここで一つ質問です。

 

 

Q あなたの牛丼は何ですか?

 

 

主人公は動物保護をする女性。

保護している動物のエサ代を稼ぐべく

キャバクラで働いている。

 

どうして動物のために

どうして自分のためでないのに

そこまで本気になれるのか。

知人はそう彼女に聞いた。

 

これが私の牛丼なの

彼女はそう答えるのだ。

 

ええ、でも私には彼がうらやましかった。

だって、牛丼中心のその世界が

あまりにも断固として、揺るぎなかったから。

『犬の散歩』(森絵都

 

この物語での牛丼、それは

 

価値観の基準

 

彼はすべての物事を

牛丼を基準に考える。

このT-シャツは三千円。

三千円あれば牛丼が三杯は食べられる。

だから、買わない。

 

これは少々横暴かもしれない。

しかし、誰にでも

何かを選択するときのゆるぎない基準

きっと存在しているはずである。

 

だからもう一度、皆さんに聞きたい。

 

あなたの牛丼は何ですか?

 

この質問に彩織氏はこう答えている。

A バンドメンバーとライブハウス

 

彩織氏はこの間、

『ふたご』(藤崎彩織

という作品を出版した。

販売日に近くの書店に買いに走り、

むさぼるように読んだ。

彼女の感受性は天からの授かりものだと思う。

 

夏樹と月島が出会ったのは中二の夏。

双方ともに学校という場所になじめず、

次第に距離が近づいていく。

夏樹は月島への思いが

だということに気がつく。

しかし、

彼は彼女の想像をあるかに越える

破壊者であり、創造者であった。

 

お前の居場所は俺が作るから泣くな 

『ふたご』(藤崎彩織

 

友達の作り方がわからず、

一人ぼっちになった夏樹に

月島がそう言葉を送った。

 

大切な人を大切にすること。

 

そのために傷つくこともある。

大切な人を守るために

他人を恨むこともある。

大切な人を守るために

涙が止まらなくなる日もある。

 

それでも最後に

その人の顔が浮かぶのは

その人のことが好きだから。

その人のダイヤモンドになりたいから。

 

恋する女の子は

自分というダイヤモンドの原石を磨く。

それを別名・・・

可愛くなるというのだ。

 

こんな話をするつもりじゃなかったのに。

たまにはいいかもしれません。

ウフフしちゃいますね。

いつか私のエッセイも

皆さんにお見せできますように。

Fin.